平成28年第1回定例会 本会議報告
会期:平成28年3月1日~3月23日
報告第1号 専決処分報告(平成27年度沼田市一般会計補正予算(第6号))
速やかな安全対策を図るための期間的制約から専決処分したもので、地方公共団体情報セキュリティ強化対策費補助金を活用し、自治体情報セキュリティのさらなる強化を図るため、既決の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ 3,074万3,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ228億2,661万7,000円としたもの。
- 平成28年3月1日 承 認
議案第1号 沼田市過疎地域自立促進計画の策定について
利根町区域を対象として、平成27年度までの過疎地域 自立促進計画を策定し、当該地域の振興を図ってきたが、平成24年6月、法期限をさらに5年間延長する一部改正が行われたことを受け、引き続き、利根町区域の振興を図るため、平成28年度から平成32年度までの5年間にわたる同計画を策定するもの。議案第2号 升形小学校管理棟耐震補強及び大規模改造建築工事請負契約の変更について
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第2号 群馬県市町村総合事務組合の規約変更に関する協議について
群馬東部水道企業団が新たに、群馬県市町村総合事務組合に加入し、非常勤職員の公務災害補償に関する事務を共同処理することに伴うものもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第3号 職員の分限に関する手続及び効果に関する条例の一部を改正する条 例について
地方公務員法の一部改正に伴い、降任が新たに定義されたことに伴い、降給の種類及び事由等を規定するもの。議案第4号 沼田市行政手続条例の一部を改正する条例について
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第4号 沼田市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条 例の一部を改正する条例について
子ども・子育て支援 新制度において、市の認可事業として新たに位置づけられた家庭的保育事業等について、認可基準条例を平成26年9月に制定したところでありますが、喫緊の課題である保育の担い手確保に対応するため、保育士配置要件の弾力化に必要な厚生労働省令の改正が行われたことを受け、本条例を改正するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第5号 沼田市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関す る基準を定める条例の一部を改正する条例について
介護保険制度における、指定認知症対応型通所介護の運営基準等の一部が改正されたことにより、本条例の一部を改正するもので、主な内容は、協議会である運営推進会議の設置及び、事業者の記録作成等を規定するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第6号 沼田市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び 運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のため の効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する 条例について
指定介護予防認知症対応型通所介護の運営基準等の一部が改正されたことにより、本条例の一部を改正するもので、主な内容は、協議会である運営推進会議の設置等を規定するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第7号 沼田市利根吾妻区域濃密生産団地建設事業の費用の一部を負担す る負担金等徴収条例の一部を改正する条例について
独立行政法人通則法の改正に伴い、「独立行政法人森林総合研究所」が「国立研究開発法人森林総合研究所」と名称変更となったことから、引用している文言を改正するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第9号 沼田市公衆便所条例を廃止する条例について
公衆便所を地方自治法第244条に規定する「公の施設」としての設置及び管理から、行政財産としての管理に変更するため、本条例を廃止をするもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第10号 沼田市利根沼田区域農用地総合整備事業の費用の一部を負担す る負担金等徴収条例を廃止する条例について
本事業における負担金の徴収が全て終了し、また、用途外使用期間も経過したことに伴い、本条例を廃止するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第11号 沼田市勤労者住宅建設資金融資促進条例を廃止する条例について
住宅建設資金の借入において、民間金融機関が長期・低利の多種多様な住宅ローン商品を扱っており、沼田市勤労者住宅建設資金融資は、平成16年度以降の新規利用がなく、継続分の預託も平成27年度で終了することから、本条例を廃止するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第12号 沼田市勤労者住宅建設資金利子補給条例を廃止する条例について
近年、住宅ローンの金利が低く、沼田市勤労者住宅建設資金利子補給制度の条件に該当する事例がないことから、本条例を廃止するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第13号 沼田市特定公共賃貸住宅の設置及び管理条例を廃止する条例につ いて
沼田市特定公共賃貸住宅南郷団地の用途廃止に伴い、本条例を廃止するもの。
- 平成28年3月1日 原案可決
議案第14号 沼田市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を 改正する条例について
議員の期末手当を国に準じて改定し、平成27年12月期の期末手当の支給割合を0.1月分引き上げ、遡及適用を行い、平成28年度以降からは、6月期及び12月期に0.05月分を割り振り、年間の支給割合を「100分の415」とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第15号 沼田市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例等の一部を 改正する条例について
市長及び副市長の期末手当の支給割合について、議員同様に改定するとともに、平成28年度における市長、副市長及び教育長の給料を、現行の給料額からそれぞれ16%、13%、10%引き下げるもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第16号 沼田市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例について
平成27年人事院勧告に基づき、行政職給料表の改定、勤勉手当及び地域手当の支給割合の改正、また、給与制度の総合的見直しも、併せて行うもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第17号 沼田市簡易水道事業給水条例の一部を改正する条例について
附則第3項第1号の白沢簡易水道に30ミリ、40ミリ、50ミリ、75ミリ、100ミリの加入金を加え、また、附則第3項第2号の利根町の簡易水道に、75ミリ以上の加入金について規定するもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第18号 平成27年度沼田市一般会計補正予算(第7号)
国県支出金の確定又は、制度改正等により既定の予算に増減を生じるもの、特別な理由により緊急に対応する必要があるもの等について措置するとともに、平成27年度における最終補正として各事業を精査し、事業費の確定等による整理を行ったもので、既決の歳入・歳出予算にそれぞれ8億6,009万5,000円を追加し、総額を236億8,671万2,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第19号 平成27年度沼田市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入・歳出予算にそれぞれ2,620万6,000円を追加し、総額を74億5,859万3,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第20号 平成27年度沼田市後期高齢者医療特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入・歳出予算からそれぞれ3,169万4,000円を減額し、総額を5億7,448万1,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第21号 平成27年度沼田市介護保険特別会計補正予算(第4号)
既決の歳入・歳出予算からそれぞれ7,107万4,000円を減額し、総額を47億4,173万円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第22号 平成27年度沼田市簡易水道事業特別会計補正予算(第4号)
既決の歳入・歳出予算からそれぞれ3,972万8,000円を減額し、総額を4億1,475万6,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第23号 平成27年度沼田市下水道事業特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入・歳出予算からそれぞれ2,256万2,000円を減額し、総額を15億1,506万3,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第24号 平成27年度沼田市農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入・歳出予算からそれぞれ49万9,000円を減額し、総額を1億7,368万6,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第25号 平成27年度沼田市水道事業会計補正予算(第3号)
予算第3条収益的支出において、既決の収益的支出に158万7,000円を追加し、収益的支出の予定額を3億5,440万7,000円とするもの。
- 平成28年3月9日 原案可決
議案第26号 沼田市行政不服審査会条例の制定について
行政不服審査法が、平成26年6月に全部改正されたことに伴い、同法第81条第1項の規定に基づき、沼田市行政不服審査会を設置するため本条例を制定するもので、本審査会は、委員の定数を5人、任期を2年とし、市長が委嘱するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第27号 行政不服審査法の改正に伴う関係条例の整備等に関する条例の制 定について
行政不服審査法改正に伴い、沼田市情報公開条例外7つの条例について必要な改正を行うもので、主な内容は、審理員制度の適用除外、関連する用語の整理及び、審理手続に関する規定等、所要の改正を行うもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第28号 地方公務員法の改正に伴う関係条例の整理に関する条例の制定に ついて
地方公務員法及び、地方独立行政法人法の改正に伴い、関係する条例の一部改正について、本条例において定めるもので、主な内容は、第1条の沼田市人事行政の運営等の公表に関する条例外、5つの条例について文言の整理を行うもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第29号 沼田市職員の退職管理に関する条例の制定について
地方公務員法の一部改正に伴い、本条例を制定するものでありますが、概要は、営利企業等に再就職した元職員のうち、離職した日の5年前に課長職であった者に対し、離職後2年間、現職の職員への働きかけを規制するとともに、課長級以上で離職した職員については、再就職情報の届出を規定するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第30号 沼田市地方活力向上地域における固定資産税の課税の特例に関す る条例の制定について
「地域再生法の一部を改正する法律」の改正に基づき、県が作成する地域再生計画に沿って、地方拠点の強化・拡充を行う事業者に対して、地方税法第6条の規定に基づく、固定資産税の不均一課税を行った場合、その減収分が地方交付税により補填されることから、本市への企業誘致を促進し、安定した雇用を創出するため、当該減収補填制度を積極的に活用し、地域再生法に基づく固定資産税の不均一課税を行うため、条例を制定するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第31号 沼田市土砂等による埋立て等の規制に関する条例の制定について
平成25年10月1日に施行された群馬県土砂等の埋立て等の規制に関する条例で、県の規制対象とならない3,000平方メートル未満の埋立ての規制を定めるもので、市民の生活環境の保全と土砂災害発生防止を目的として制定するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第32号 沼田市工場立地法に基づく地域準則条例の制定について
工場立地法 第4条の2第2項の規定に基づき、法の準則で定める緑地面積率及び、環境施設面積率等の規制を緩和するため、法の準則に代えて、適用すべき準則を定める条例を制定するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第33号 沼田市農業委員会の委員及び農地利用最適化推進委員の定数を 定める条例の制定について
農業委員会等に関する法律の改正に伴い、農業委員の公選制が廃止され、市町村長が議会の同意を得て任命することとなり、新たに農業委員及び、農地利用最適化推進委員の定数等、必要な事項を定めるもの。
また、附則により、関係する条例の廃止及び一部を改正するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第34号 沼田市役所の位置条例の一部を改正する条例について
グリーンベル21活用基本構想を平成27年10月1日に策定し、沼田市役所庁舎をグリーンベル21に移転するため、地方自治法第4条第1項の規定に基づき改正するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第35号 沼田市長期優良住宅の普及の促進に関する法律関係手数料条例 の一部を改正する条例について
住宅に対して定められている「長期使用構造等とするための措置及び維持保全の方法の基準」の一部改正に伴い、本条例を改正するもので、長期優良住宅認定の審査に関する手数料において、新築住宅に、新たに既存住宅を対象とするための改正を行うものもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第36号 平成28年度沼田市一般会計予算
予算の総額を219億941万3,000円、前年度対比2.1%、4億6,090万円の増とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第37号 平成28年度沼田市国民健康保険特別会計予算
予算の総額を71億8,083万4,000円、前年度対比4.0%、3億225万円の減とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第39号 年金引下げの流れを止めることを国に求める意見書案について
- 平成27年3月20日 原案可決
議案第38号 平成28年度沼田市後期高齢者医療特別会計予算
予算の総額を5億8,073万1,000円、前年度対比3.3%、1,972万4,000円の減とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第39号 平成28年度沼田市介護保険特別会計予算
- 予算の総額を48億3,633万7,000円、前年度対比1.7%、8,229万9,000円の増とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第40号 平成28年度沼田市簡易水道事業特別会計予算
予算の総額を4億1,955万7,000円、前年度対比3.8%、1,665万8,000円の減とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第41号 平成28年度沼田市下水道事業特別会計予算
予算の総額を14億8,788万2,000円、前年度対比3.0%、4,528万6,000円の減とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第42号 平成28年度沼田市農業集落排水事業特別会計予算
予算の総額を1億8,137万9,000円、前年度対比5.3%、910万4,000円の増とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第43号 平成28年度沼田市水道事業会計予算
収益的支出及び資本的支出の予定額を5億2,120万2,000円、前年度対比0.2%、89万7,000円増とするもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第44号 沼田市副市長選任の同意について
副市長選任の同意。
- 平成28年3月23日 同 意
議案第45号 沼田市教育委員会教育長任命の同意について
辞職による後任教育長任命の同意。
- 平成28年3月23日 同 意
議案第46号 奨学金制度の充実を意見書案について
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第47号 沼田市議会の議決すべき事件を定める条例の制定について
地方自治法の改正により、市町村における「基本構想」の策定義務が廃止され、基本構想を策定するか否か、また、策定する際に議会の議決を経るかどうかが、自治体独自の判断に委ねられたことから、議会が市民の負託に応えて、沼田市の将来の方向を定める総合計画の策定に適切に関与していくため、地方自治法第96条第2項に基づき、本条例を制定するもの。
- 平成28年3月23日 原案可決
議案第48号 若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める意見書案につ いて
- 平成28年3月23日 原案可決
請願第1号 若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める請願
- 平成28年3月23日 採 択
請願第2号 現在及び将来の市民・国民に、名実共に平和で豊かな生活と保障す る日本にするため、「国際平和支援法・平和安全法制整備法の廃止」 に関する意見書の提出を求める請願
- 平成28年3月23日 審議未了
請願第3号 「国際平和支援法・平和安全法制整備法を廃止するよう」意見書の提出を求める請願書
- 平成28年3月23日 審議未了
請願第4号 「国際平和支援法・平和安全法制整備法を廃止するよう」意見書の提出を求める請願書
- 平成28年3月23日 審議未了
請願第5号 「国際安全保障関連法(戦争法)」を廃止するよう、意見書の提出を求 める請願書
- 平成28年3月23日 審議未了
グリーンベル21特別委員会調査結果報告について
これまで議論、集約した意見等が基本設計にほぼ反映されたことを確認し、基本設計案についてはおおむね「了」としたが、市民に対するワンストップサービス、市庁舎機能の統合の観点から、健康課のグリーンベル21への移転については一部移転も含め、再検討されたい旨の意見を附帯することとした。
新年度からは実施設計に移行し、着実にグリーンベル21の再生へ向かっていると判断し、本特別委員会としての調査・研究を終了することとした。
- 平成28年3月23日 報告終了
施政方針
まず、平成28年第1回沼田市議会定例会の開会に当たりまして、平成28年度 各会計予算並びに、関係諸議案の大要と市政運営に臨む所信の一端を申し述べ、議員各位並びに、市民皆様方の深いご理解とご協力を賜りたいと存じます。
一昨年の5月、市民皆様の多大なるご支援により、市長に就任以来、1年10カ月が経とうとしておりますが、これまで「暮らしを実感できる文化的生活」、「豊かな等身大の沼田」の実現に向け、全力を挙げて市政運営に取り組んでまいりました。
昨年は、群馬県との共催による群馬県総合防災訓練が12年ぶりに実施され、防災関係機関との密接な連携と協力のもとに、防災に対する市民の理解と意識の高揚、防災体制の強化が図られたものと考えております。
また、9月にはドイツ・フュッセン市との姉妹都市提携 20周年事業として、議長、市民訪問団とともにフュッセン市を訪問し、友好親善を深めるとともに、さらなる交流の進展を誓い合うことができたものと考えております。
市政運営においては、まず、大きな課題として、グリーンベル21の再生でありますが、ご案内のとおり10月に活用基本構想を策定し、これを基に市民の皆様にご意見を伺い、現在、基本設計を進めているところであります。グリーンベル21が市民共有の財産として、限られた財源のなかで、市民にとってもっとも有益なものとなる活用策を定め、極力早い時期に供用を開始すべく、その対応を図ってまいりたいと考えております。
この他、多くの市民の意見を取り入れ、政策を大胆に決断、実行するための仕組みとして、市民構想会議を設置いたしました。まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定の際に、また、次期総合計画など将来のまちづくりに関する意見等を伺っているところでありますが、それぞれ計画づくりや事業等への参考とさせていただいております。
また、起業を志す人が会社経営のノウハウやリスクなどを一から学ぶ場として起業塾を設置し、1期生として30名を受け入れ、過日、27名の修了を迎えたところでありますが、卒塾後のフォローもしっかりと行い、その夢の実現を支援してまいりたいと考えております。
また、農産物の6次産業化の取組では、本市の持つ豊富な農産物のブランド化とともに、商業と観光とを連結させ、付加価値を高め、高所得化を図るため、ぬまたブランド農産物 認証制度の創設や商品開発を進めてまいりましたが、今後は、販売拡大への取組とともに、他産業との連携による新たなビジネス創出への支援を進めてまいりたいと考えております。
以上の施策など、一定の形として、動き始めることができましたが、今年は、これらの取組を一層進め、深化させる年としたいと考えております。
昨年は、全国的な、大きな動き、「まち・ひと・しごと創生法」への対応がありました。
本市を含む県内の20市町村で2040年までに20歳から39歳までの女性が2010年に比べ半数以下となる「消滅可能性都市」とされたことは衝撃的なものでありましたが、本市におきましても、国で策定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を勘案し、人口減少の克服と、将来にわたって活力ある地域社会を実現するため、公募市民、各種団体、経済界等 各層の市民の皆さんによる市民構想会議に意見を伺いながら、本市の人口の現状と将来の方向性を定める「沼田市人口ビジョン」と、これを踏まえた上で、平成31年度までの5年間で取り組む基本目標と基本的方向を示す「沼田市まち・ひと・しごと創生 総合戦略」を策定いたしました。具体的施策といたしまして「安定した雇用を創出する」、「新しい人の流れをつくる」、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する」とする4つの目標を掲げ、地域の特性に応じた目標設定とともに、身近な暮らしに即した施策を展開していくことといたしました。
人口減少と地域経済縮小の克服とは、簡単になしえるものではないと認識しておりますが、足下を見つめ、夢と希望を持って、各分野の施策を着実に、しっかりと進めていくことであると考えております。
国の示す平成28年度予算編成の基本方針においては、強い経済を実現するとともに、少子高齢化という構造的な問題についても正面から取り組むことにより、将来への安全を確保し、誰もが生きがいを持って充実した生活を送ることができる「一億総活躍社会」の実現に向けた取組や、TPPを真に我が国の経済再生、地方創生に直結するものとするための取組といった喫緊の重要課題への対応に関しては、27年度補正予算での対応と併せ、「経済・財政再生計画」の趣旨や施策の優先順位を踏まえ、適切に対処するとしています。
地方に対しては「平成28年度地方財政対策」において、「経済財政運営と改革の基本方針2015」を踏まえ、国の一般歳出の取組と基調を合わせつつ、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源は、平成27年度の水準を下回らないよう実質 同水準を確保することとしております。
また、まちひとしごと創生においては、地方への経済の好循環を広げ、地方の活性化を図るため、地方創生の取組を積極的に推し進め、国と地方の総合戦略の策定から事業推進の段階へ進め、地方創生の
深化を目指すとしています。
群馬県においては、平成28年度は、新たな県政の羅針盤となる新総合計画、群馬県版総合戦略のスタートの年として、3つの基本目標である「地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり」、「誰もが安全で安心できる暮らしづくり」、「恵まれた立地条件を活かした産業活力の向上・社会基盤づくり」の実現に向け、13の政策を着実に推進するとして、回復基調にある県内経済を支えつつ、人口減少社会にあっても、すべての県民が豊かに暮らせる社会づくりに向け、一般会計において「ぐんま創生予算」とする7,216億3,800万円、対前年度比0.8%増の当初予算を議会へ提案したところであります。
平成28年度の予算編成に当たっては、厳しい財政状況にあっても、国・県の財政及び施策の動向、並びに本市を取り巻く地域経済動向などを見極めるとともに、さらには、普通交付税の合併算定替の縮減を見据えながら、コスト意識を持って「選択と集中」により、事業の緊急性、必要性、優先度及び熟度等を精査した上で、事業の重点化を図ることを基本としたものであります。
平成28年度は、沼田市 まち・ひと・しごと創生 総合戦略に位置づけられた具体的施策を推進し、地方創生をさらに深化させる必要があることから、総合戦略関連施策を含め、重点施策3項目を柱とした「明日の沼田をつくる元気みらい創造予算」として、未来に向け創造性豊かで明るく元気なまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
重点施策の第1が「心豊かな暮らしを実感できるまちづくり」として安心安全、人にやさしい福祉のまちづくり、女性の参画の拡大と子育て・教育の充実、人口減少を克服するための若い世代への環境づくりを、第2に「地域のポテンシャルを活かした活力あるまちづくり」として、地域産業の復興による雇用の創出、農産物のブランド化と6次産業化への取組、企業誘致の推進、創業支援、観光の振興などを、第3に「誰もが知恵を出し合い地域を大切にするまちづくり」として行財政改革の推進とともに、財政の健全化と未来志向の地方自治の実践など、市民との連携・協働を推し進め、創造性豊かで明るく元気なまちづくりに取り組むものであります。
また、国において、「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」として編成された、平成27年度補正予算に基づき、年金生活者等支援臨時福祉給付金や地方創生の早期実施に向けた事業に取り組むこととされましたので、本市としても、その効果が最大限発揮できるよう、新年度予算を前倒しして3月補正予算に計上し、新年度の当初予算と一体とした「13カ月予算」として対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお取りはからいくださいますようお願い申し上げます。
平成28年度一般会計予算の規模は、219億941万3,000円で、前年度当初予算と比較して4億6,090万円、2.1%の増であります。特別会計等を含めた8会計総体の予算規模については、371億1,733万5,000円で、前年度と比較して1億6,928万2,000円、0.5%の増としたところであります。
なお、前倒し補正予定額を加えた一般会計の予算総額では、222億円を上回るものとなる見込みであります。
本市の財政は、依然として厳しい状況にありますが、一般会計につきましては、経費節減による経常経費の抑制を図りながら、地域経済動向、地価の下落傾向及び、少子・高齢化などを反映して市税収入の伸びが期待できない中、市税においては収納率の向上に努め、市税とともに歳入の根幹をなす地方交付税につきましても、できうる限りの財源確保を図るとともに、優先すべき主要事務事業を中心に、市民生活のさらなる充実・向上に向けて必要な施策に重点を置き、予算の計上に努めたものであります。
それでは、平成28年度予算の3つの重点施策に沿って、主要事業についてご説明申し上げます。
1つ目の柱である「心豊かな暮らしを実感できるまちづくり」に関する事業といたしましては、安全安心なまちづくりを進めるため、消防車両整備計画に基づき、消防ポンプ車及び小型動力ポンプ積載車を更新し、安全性の確保と消防力の強化を図る「消防車両整備事業」、自助・共助・公助の育成強化と防災・減災への取組を推進するため「ひとを守る・まちを守る防災ぬまた推進事業」、消費税引き上げに際しての低所得者への影響を緩和するための「臨時福祉給付金給付事業」、また、障害者・遺族基礎年金受給者に対する「年金生活者等支援臨時福祉給付金給付事業」、若い世代の結婚・出産・子育てを応援する「未来のライフデザイン啓発事業」及び「ハッピープロジェクト事業」、民間保育園の整備を支援する「民間保育所施設整備補助事業」、保健福祉の拠点をより安全で適切な施設とするための「保健福祉センター大規模改修事業」、ママ・パパの子育てを応援する企業奨励金により、事業者に育児休業の取得促進を支援する「子育てを応援する職場づくり支援事業」、鳥獣被害を防止するための「鳥獣対策事業」、本市への移住を促進する「移住促進トライアルハウス整備事業」、道路インフラの長期的な安全性・利便性を図るための「道路施設点検事業」、道路幅員の狭小の解消を図る「市道万部鍛冶屋2号線外道路改良事業」、高齢者、障害者、子育て支援に配慮した多世代共生住宅への建て替え整備のための基本設計を実施する「多世代共生住宅整備事業」、事業の進捗が目に見えるように進める「3・3・1環状線栄町工区事業」、利根町3小学校の統合に伴い、通学を支援するための「スクールバス購入事業」、新校舎を整備する「利根小学校校舎建築事業」を計上いたしました。
2つ目の柱である「地域のポテンシャルを活かした活力あるまちづくり」に関する事業といたしましては、若年労働者や女性向けの就職面接会など雇用の促進と労働対策を推進する「労働管理費」及び「雇用支援対策事業」、起業による雇用の創出や、定住等の促進による地域経済の活性化を図る「創業支援事業」、横塚生品農工地区の整備を進めるほか、新規の誘致を進めるための「企業誘致推進事業」、グリーンベル21の有効利用を図るため、建物の改修に向けた設計業務等を行う「グリーンベル21整備事業」、また、都市住民を受け入れ、その定住・定着とともに地域力の維持・強化を図る「地域おこし協力隊設置事業」、産地の生産基盤の強化を図る「野菜王国ぐんま総合対策事業」、センターハウスの設備を更新する「玉原高原施設整備事業」、外灯のLED化を進める「都市公園等照明LED化推進事業」、市街地の活性化を図るため「中心市街地土地区画整理事業」及び「やさしさ・にぎわいの核整備事業」、指定文化財の保存と活用を促進する「県指定重要文化財旧沼田貯蓄銀行保存整備事業」などを計上いたしました。
3月補正への前倒し計上では、本市農産物のブランド化と6次産業化を進める「安心で美味しい!ぬまたの特産品推進事業」、観光情報の発信と観光客の受け入れ態勢の充実を図る「観光宣伝事業」、大河ドラマ「真田丸」の放送に合わせ、「上州沼田真田丸展」の運営や本市の歴史資源を活用したイベントの開催など、観光誘客を図る「歴史資源活用事業」及び「大河ドラマ「真田丸」活用推進事業」、沼田城の遺構状況を調査する「沼田城遺跡発掘事業」を予定しております。
3つ目の柱である「誰もが知恵を出し合い地域を大切にするまちづくり」に関する事業といたしましては、コミュニティ活動の振興を図る「住民自治振興事業」、幅広い層の市民の皆さんに本市の将来のまちづくりなどを議論していただき、その結果を市政に反映する「市民構想会議運営事業」、本市の市政運営の指針となる第六次総合計画を策定する「総合計画策定事業」、公共施設の更新等を計画的に行い、財政負担を軽減・平準化するための「公共施設等総合管理計画作成事業」、集落の維持・活性化策を推進する「集落支援員事業」及び「多面的機能発揮促進事業」、性別にかかわらず誰もが個人として尊重され、その個性と能力を発揮できる社会の実現を推進する「男女共同参画推進事業」などを計上いたしました。
平成28年度は、第五次総合計画の最終年次として、将来像である「水と緑の大地 田園空間都市」の実現に向け、その着実な推進を図るとともに、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」においては、第2年次となり計画策定から事業推進の段階に移ります。「人口の減少と地域経済縮小の克服」、そして「まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立」を目標とし、掲げた具体的施策に積極的に取り組んでまいりたいと考えておます。
また、社会経済情勢の著しい変化、そして厳しい財政状況、市民ニーズが複雑・多様化する中にあって、市民が主役の効率的で機能的な行財政システムを整えるとともに、本市の地域資源や特色など、現状を的確に把握し、市民と行政が共通の認識を持ち、連携・協力のもと、市民構想会議をはじめとして市民の声を良く聞き、市民が主役の等身大の市政運営を図ってまいりたいと考えております。
さて、今年1月、本市ゆかりの真田をテーマとしたNHK大河ドラマ、「真田丸」の放送が始まりました。昨年10月には観光協会との連携によりまして観光案内所を設置するとともに、3月20日のドラマ展の開始にあわせて、来場者の利便性を図る駐車場の整備も進めております。
この機会に多くの皆さんに本市を訪れていただき、賑やかさの創出につながることを、大きな期待とともに、その受け入れを市民の皆さんと一緒になって、総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
そして、ドラマが終わった後も「もうひとつの真田の舞台・・沼田市」が皆さんの記憶に残るような取り組みにしていきたいと考えております。
毎年、施政方針において申し述べさせていただいておりますが、行政の究極の目的は、市民の皆様が、沼田に住み続けたい、住んでいて良かったと思える、幸福を実感できる心豊かな郷土づくりにあります。
このため、本市を取り巻く厳しい状況の中にあっても、沼田市として大きな飛躍の年となるよう、苦難が待ち受けていても海原にこぎ出す真田丸のように、未来に向かって夢と希望の持てる沼田、その実現に向けた市政運営を、職員と一丸となって進めてまいりたいと考えております。
議員各位におかれましては、力強いご指導とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げ、新年度予算の方針と内容の説明といたします。
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