平成30年第1回定例会 本会議報告
会期:平成30年2月27日~3月19日
議案第1号 市道路線の認定について
既存市道の一部付け替えにより、総延長86.5mの道路1路線を新たに市道認定したもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第2号 市道路線の変更について
既存市道2路線について、それぞれ一部付け替えによる起終点の変更、路線の延長による終点の変更が行われたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第3号 沼田市企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化のための市税(固定資産税)の課税の特例に関する条例の一部を改正する条例について
企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、地域経済牽引事業の用に供する施設で一定の要件を満たすものを設置した事業者に対する固定資産税を課税免除するため、関係する条文を改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第4号 沼田市地方活力向上地域における固定資産税の課税の特例に関する条例の一部を改正する条例について
農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律による地域再生法の一部を改正する法律の施行に伴い、同法を引用する箇所の条項ずれについて改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第5号 沼田市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用者負担等に関する条例の一部を改正する条例について
平成30年4月から沼田市立幼稚園における「一時預かり保育」を実施するにあたり、対象施設として、新たに「市立幼稚園」を追加したもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第6号 沼田市後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例について
高齢者の医療の確保に関する法律の一部改正により、平成30年4月から後期高齢者医療制度における住所地特例の適用について一部変更されることに伴い、関係する条文を改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第7号 沼田市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例について
介護保険制度の改正に伴い、指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準の一部が改正されたことにより、条例の一部を改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第8号 沼田市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例について
介護保険制度の改正に伴い、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準の一部が改正されたことにより、条例の一部を改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第9号 沼田市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準を定める条例の一部を改正する条例について
介護保険制度の改正に伴い、指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準の一部が改正されたことにより、条例の一部を改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第10号 沼田市営住宅管理条例の一部を改正する条例について
公営住宅法施行令の一部改正に伴い、同法律を引用する箇所の条ずれについて改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第11号 沼田市地区計画区域内の建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例について
都市緑地法等の一部を改正する法律による建築基準法の一部改正に伴い、同法を引用する箇所の項ずれについて改めたもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第12号 沼田市都市公園条例の一部を改正する条例について
都市緑地法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令による都市公園法施行令の一部改正に伴い、これまで当該政令で定められていた都市公園の敷地面積に対する当該都市公園の運動施設の敷地面積の割合について、条例で定めることとなったため、運動施設の敷地面積の基準を追加したもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第13号 沼田市消防団に関する条例の一部を改正する条例について
団員の確保を図るため、消防団員の資格に市内勤務要件を追加するとともに、報酬額の階級別整理、役員任期の再任規定の追加したもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第14号 和解について
平成23年3月に発生した福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の事故による放射性物質の飛散に対処するため、沼田市が実施した除染業務に伴う平成23年度から平成25年度までの時間外勤務手当のうち、東京電力ホールディングス株式会社が646万9,644円を支払うことの和解について、地方自治法第96条第1項第12号の規定により議会の議決を求めたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第15号 沼田市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例について
人事院勧告に基づき特別職を含む国家公務員の給与法改定がされたことを受け、これに準じた期末手当の支給割合の改定を行ったもので、支給割合を年間0.1月引上げて2.3月とし、本年度分は12月1日に遡って適用し、来年度からは6月と12月で、それぞれ0.05月ずつ引き上げたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第16号 沼田市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例等の一部を改正する条例について
市長及び副市長の期末手当の支給割合について、議員と同様の内容で改定を行い、平成16年度から行っている特別職の給料減額の特例措置をさらに1年間延長したもの。また、教育長の期末手当の支給率についても常勤特別職に連動して変更となったほか、市長及び副市長同様に給料減額の特例措置を1年間延長したもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第17号 沼田市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について
人事院勧告に基づく一般職の給与改正であり、平均0.2%の給料の引き上げと勤勉手当の支給割合を年間0.1月引上げる改正を行ったもの。また、時間外勤務手当の勤務1時間当たりの給与額の算定方法について、労働基準法施行規則第19条第1項第4号の規定に沿い、改めたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第18号 平成29年度沼田市一般会計補正予算(第5号)
既決の歳入歳出予算の総額から3億1,455万7,000円を減額し、予算の総額を252億1,577万6,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第19号 平成29年度沼田市国民健康保険特別会計補正予算(第4号)
既決の歳入歳出予算の総額に1億2,818万7,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を70億9,641万9,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第20号 平成29年度沼田市後期高齢者医療特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入歳出予算の総額に1,334万7,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を6億993万9,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第21号 平成29年度沼田市介護保険特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入歳出予算の総額から759万円を減額し、歳入歳出予算の総額を52億4,193万6,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第22号 平成29年度沼田市簡易水道事業特別会計補正予算(第4号)
既決の歳入歳出予算の総額から2,468万3,000円を減額し、歳入歳出予算の総額を4億1,204万8,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第23号 平成29年度沼田市下水道事業特別会計補正予算(第3号)
既決の歳入歳出予算の総額から3,739万9,000円を減額し、歳入歳出予算の総額を14億3,714万7,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第24号 平成29年度沼田市農業集落排水事業特別会計補正予算(第1号)
既決の歳入歳出予算の総額から115万円を減額し、歳入歳出予算の総額を1億5,277万4,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第25号 平成29年度沼田市電気事業特別会計補正予算(第2号)
既決の歳入歳出予算の総額から16万2,000円を減額し、歳入歳出予算の総額を1,566万1,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第26号 平成29年度沼田市水道事業会計補正予算(第3号)
予算第3条 収益的支出において、既決の収益的支出に43万3,000円を追加し、収益的支出の予定額を3億8,704万9,000円としたもの。
- 平成30年3月7日 原案可決
議案第27号 沼田市電気事業基金条例の制定について
電気事業特別会計により実施する太陽光発電事業における設備の維持管理、更新等に必要な財源を確保し、電気事業財政の健全な運営に資することを目的に、売電収入の一部を原資とした基金を設置するため、条例を制定したもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第28号 沼田市手話言語条例の制定について
障害者の権利に関する条約の採択及び障害者基本法の改正に伴い、手話が言語であるという認識に立ち、ろう者及び手話への理解を深め、全ての市民が支え合い共に生きる地域社会を実現するため、条例を制定したもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第29号 沼田市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準を定める条例の制定について
介護保険制度の改正に伴い、居宅介護支援事業の指定及び指導監督権限が県から市町村へ移管されることから、条例を制定したもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第30号 沼田市空家等対策の推進に関する条例の制定について
空家等対策の推進に関する特別措置法の施行に伴い、同法の趣旨を踏まえ、本市における空家等の適切な管理と活用を図り、安全で安心なまちづくりに資するため、条例を制定したもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第31号 沼田市介護保険条例の一部を改正する条例について
介護保険事業計画が3年を1期とし3年ごとに見直しを行うこととされているため、平成30年度から実施される第7期介護保険事業計画に合わせ、介護保険料に係る保険料率を改めたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第32号 平成30年度沼田市一般会計予算
予算の総額を、260億617万6,000円、前年度対比で24億5,214万8,000円、10.4%の増としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第33号 平成30年度沼田市国民健康保険特別会計予算
予算の総額を、57億8,684万1,000円、前年度対比でマイナス12億9,802万9,000円、18.3%の減としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第34号 平成30年度沼田市後期高齢者医療特別会計予算
予算の総額を、6億3,687万6,000円、前年度対比で3,982万8,000円、6.7%の増としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第35号 平成30年度沼田市介護保険特別会計予算
平成30年度からの「第7期介護保険事業計画」に基づき予算の設定を行ったもので、予算の総額を、55億8,126万9,000円、前年度対比で5億6,313万9,000円、11.2%の増としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第36号 平成30年度沼田市簡易水道事業特別会計予算
予算の総額を、3億7,709万7,000円、前年度対比でマイナス4,771万5,000円、11.2%の減としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第37号 平成30年度沼田市下水道事業特別会計予算
予算の総額を、14億5,562万2,000円、前年度対比マイナス2,420万8,000円、1.6%の減としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第38号 平成30年度沼田市農業集落排水事業特別会計予算
予算の総額を、1億5,130万2,000円、前年度対比でマイナス262万2,000円、1.7%の減としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第39号 平成30年度沼田市電気事業特別会計予算
予算の総額を、2,882万4,000円、前年度対比で1,443万9,000円、100.4%の増としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第40号 平成30年度沼田市水道事業会計予算
予算第3条収益的支出の予定額を、3億8,167万8,000円、前年度対比でマイナス230万1,000円、0.6%の減としたもの。また、予算第4条資本的支出の予定額を、1億4,115万1,000円、前年度対比でマイナス2,238万4,000円、13.7%の減としたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
議案第41号 沼田市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について
平成30年度の国民健康保険制度の見直しにより、県が国民健康保険の財政運営を担うことになることから、市から県への納付金の規定を追加したもの。
- 平成30年2月27日 原案可決
議案第42号 沼田市副市長選任の同意について
五十嵐靖雄副市長が、3月30日の退任後、4月1日から副市長に再任することについて同意したもの。
- 平成30年3月19日 同意
議案第43号 沼田市固定資産評価審査委員会の委員選任の同意について
委員5名のうち、3月31日をもって任期満了となる委員1名の後任者の選任について同意したもの。
- 平成30年3月19日 同意
議案第44号 沼田市民体育館改修工事請負契約の締結について
沼田市民体育館改修工事請負契約について、総合評価落札方式による一般競争入札の結果、3月1日、9億8,496万円にて、沼田資源株式会社及び金子建設株式会社による「沼田・金子沼田市民体育館改修工事特定建設工事共同企業体」が落札し、地方自治法第96条第1項第5号の規定により議会の議決を求めたもの。
- 平成30年3月19日 原案可決
請願第1号 若い人も高齢者も安心できる年金制度である全額国庫負担の最低保障年金制度創設を政府に求める請願
- 平成30年3月19日 趣旨採択
請願第2号 年金支給の隔月支給を毎月支給に改める請願
- 平成30年3月19日 趣旨採択
施政方針
平成30年第1回沼田市議会定例会の開会に当たりまして、平成30年度予算の大要と市政運営に臨む所信を申し上げ、議員各位並びに市民みなさま方の深いご理解とご協力を賜りたいと存じます。
はじめに
平成26年5月、市民みなさまの多大なるご支援をいただき、市長に就任して以来、早くも4年が経過しようとしております。その間「暮らしを実感できる文化的生活」、「豊かな等身大の沼田」の実現に向け、職員と一丸となって、全力で市政運営に取り組んでまいりました。
本年度は、沼田市第六次総合計画の初年度として「こころ豊かに暮らし、しあわせを実感できるまち 沼田」を目指して、“ものの豊かさ”よりも“こころの豊かさ”を大切にする、一人一人が輝くまちづくりを進めております。
昨年を振り返りますと、前年のNHK大河ドラマ「真田丸」や「ブラタモリ」などの放送により、全国的に知名度が向上し大いに盛り上がった機運を活かして、より積極的にPR活動を展開するため「天空の城下町 真田の里 沼田」をキャッチフレーズとして、本市の魅力を全国に発信することができました。
また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた、ドイツを相手国としたホストタウンの決定を受け、ドイツフェンシング協会との事前合宿に関する合意書を締結したほか、利根町薗原出身で「台湾紅茶の父」と呼ばれている新井耕吉郎氏との縁で、台湾南投県魚池郷との交流を進めるとともに、ヘルスツーリズムなどの観光振興に関する覚書をタイ国クラビ県クロムトン郡と締結いたしました。
また、成長著しい中国への販路拡大を見据え、四川省成都市への現地調査を実施したところであります。これらの取り組みにより、海外からの誘客や海外との交流促進による地域活力創出に向けた一歩が踏み出せたものと考えております。更に、スポーツを通じて健康でより豊かな生活を送ることができる、まちづくりの推進を図ることを目的とした、『沼田市とミズノ株式会社との包括連携に関する協定書』を締結いたしましたことは、今後、民間活力をまちづくりに活かす契機となると考えております。
施設整備におきましては、長年の懸案でありましたグリーンベル21を、市庁舎や市民活動施設などが入る複合施設「テラス沼田」として整備改修する工事に着手し、平成31年度にオープンする運びとなりましたことは、中心市街地の活性化に大きく寄与するものと期待しております。また、沼田公園長期整備構想に基づいて野球場とテニスコートを移転する(仮称)利南運動広場にも着手し、今後、沼田公園の国・県の史跡指定に向けた、調査・研究が一層進展するものと考えております。
地域経済の活性化に関しましては、ぬまた起業塾をはじめ沼田ブランドの強化や6次産業化の推進に力を注いだほか、移住者を対象とした新幹線通勤補助金や、県外からの転入を条件とした社会人特別枠による職員採用など、人口減少対策にも取り組んでまいりました。
これらの事業展開を進める中で、第六次総合計画に掲げた「こころ豊かに暮らし、しあわせを実感できるまち 沼田」の実現が着実に進んでいくものと確信しております。
平成30年度は、着手した事業を更に進展させるとともに、少子・高齢化や人口減少社会を見据えた持続可能な行政運営を進めるため、平成29年度から取り組んでいる「沼田市公共施設等総合管理計画」を進め、公共施設等における「量から質への転換」を図ってまいりたいと考えております。
国、県の状況
平成30年度の国の予算につきましては、昨年12月22日に閣議決定され、今国会で審議されておりますが、日本経済については、アベノミクスの取り組みにより、名目GDP及び企業収益が過去最高の水準となるとともに、雇用・所得環境も大きく改善するなど、全国で経済の好循環が回り始めており、このような好循環をより確かなものとし、持続的な経済成長を実現するためにも、今後とも金融政策、財政政策、構造改革を総動員してアベノミクスを一層加速していくとしております。
また、一億総活躍社会の実現に向けては、未来への投資拡大に向けた成長戦略を推進するとともに、子育て・介護の環境整備等の取り組みを進める「新・三本の矢」を引き続き一体的に推進することとし、国民に広く享受される成長と分配の好循環を創り上げていくことが示されています。
地方行財政等については、地方行政サービスの地域差の「見える化」を進め、行財政改革の推進、先進・優良事例の全国展開、事務の広域化・共同化、国及び地方のIT化・業務改革を軸に、地方の頑張りや工夫を引き出しつつ、2020年代を見据えた地方行財政構造改革を推進し、財政資金の効率的配分を図ることを検討することとしています。
一方、地方財政に関しては「平成30年度地方財政対策」において、地方が一億総活躍社会の実現や地方創生、公共施設等の適正管理等に取り組みつつ、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、平成29年度地方財政計画を上回る水準を確保することとしています。
また、群馬県においては、平成30年度は、総合計画、総合戦略の3年目であり、3つの基本目標である「地域を支え、経済・社会活動を支える人づくり」、「誰もが安全で安心できる暮らしづくり」、「産業活力の向上・社会基盤づくり」の実現に向け、13の政策を着実に推進するとして、人づくりや社会基盤づくりなど、未来への投資を着実に進め、群馬らしさを活かした豊かな社会の実現に向けた『ぐんまの未来創生予算2(ツー)』とする7,329億8,000万円、対前年度比1.2%増の一般会計当初予算を議会へ提案したところであります。
予算の基本方針
平成30年度においては、「明日の沼田をつくる元気みらい創造」の集大成ともいえる大規模事業をはじめとした第六次総合計画を着実に推進する必要があることから、予算編成に当たっては、事業の緊急性、必要性、優先度、熟度等の精査及びコスト面での検討に基づく「選択と集中」により事業の重点化を図ることを基本とし、引き続き財政構造に留意しながら行財政改革をさらに推し進め、同計画のまちづくりの将来像として定めた『こころ豊かに暮らし、しあわせを実感できるまち 沼田』の実現に向け、6つの重点施策を柱とした『明日の沼田をつくる元気みらい創造予算』を編成し、住む人にとっても、また、訪れる人にとっても居心地のよいまちづくりを積極的に推進することといたしました。
予算の規模と概要
平成30年度一般会計予算の規模は、歳入歳出それぞれ260億617万6,000円で、前年度当初予算と比較して24億5,214万8,000円、10.4%増であります。
また、一般会計及び特別会計を合わせた総体の予算規模は405億4,683万6,000円で、対前年度比4.3%の増であります。
一般会計につきましては、厳しい財政状況の中、経費節減により経常経費の抑制を図りながら、地域事情及び市民ニーズなどの行政需要に対応するため、予算編成方針に基づき優先すべき主要事務事業等を中心に、市民生活の更なる充実・向上に向けて必要な施策に重点を置き、予算の計上に努めたものであります。
主要施策
1つ目の柱である「保健・医療・福祉(ふれ合いと支え合いの健やかなまちづくり)」につきましては、子どもから高齢者まですべての市民が、生涯にわたり健康で、生きがいを感じながら幸せに暮らせる街づくりを進めてまいります。
主な事業としましては、ウォーキングによる健康づくりと健康寿命の延伸を図る「スマートウェルネス推進事業」、少子化対策の充実を図る新たな施策として「不育症治療費助成事業」、がんの早期発見・早期治療を図る「がん検診事業」、幼児期の教育と保育の充実を図る「地域子育て支援拠点事業」及び「放課後児童健全育成事業」、地域の在宅医療と介護サービスを一体的に提供する体制づくりのための「在宅医療と介護連携推進事業」などに取り組みます。
2つ目の柱である「自然環境・生活環境(人と自然にやさしい持続可能なまちづくり)」につきましては、本市が有する豊富な自然の魅力を維持・継承するとともに、環境に優しく、こころ豊かに、快適に暮らせる生活環境の整った街づくりを進めてまいります。
主な事業としましては、市有施設に太陽光発電設備を設置する「自然エネルギー利用推進事業」、再生可能エネルギーの普及推進を図る「再生可能エネルギー普及促進事業」、ごみの減量化と資源の有効活用を図る「ごみ減量化対策事業」、さらなる生活環境の向上を目指す「塵芥処理事業」、消防車両整備計画に基づき消防ポンプ車などの更新を行う「消防車両整備事業」、災害時における迅速で的確な情報伝達などの確立を図る「防災システム整備事業」、自助・共助・公助により防災・減災への取り組みを推進する「ひとを守る・まちを守る防災ぬまた推進事業」などに取り組みます。
3つ目の柱である「教育・文化(未来を担うたくましいひとづくり・まちづくり)」につきましては、生涯にわたる学びを通して、豊かな心、たくましい意思、高い知性、優れた創造力をもった、心身ともに健康で活力ある人づくりを推進するとともに、市民の誰もが健康で活力ある生活が送れるようスポーツ活動の推進に努めます。
主な事業としましては、小中学生の英語教育の充実を図る「外国語指導助手設置事業」、沼田公園発掘調査の推進及び中心市街地の活性化を図る「旧土岐邸洋館保存整備事業」、テラス沼田へ設置する歴史資料館の整備を行う「歴史資料館設置事業」、2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿を行うことによりスポーツの振興と文化交流を図る「事前合宿推進事業」、野球場及びテニスコートのほかウオーキングコースや芝生広場を市民の憩いの場として整備する「(仮称)利南運動広場整備事業」、地元産米を使った炊飯施設や災害時における炊き出し機能を付加した「給食センター整備事業」などに取り組みます。
4つ目の柱である「都市基盤(歴史・文化が息づく自然ゆたかなまちづくり)」につきましては、魅力ある都市空間の形成や快適な住環境の整備を図るとともに、利便性の高い公共交通の充実を図るなど、市民の快適な暮らしを支える都市基盤を整えます。
主な事業としましては、市庁舎、市民活動施設及び商業・業務施設が入る複合施設「テラス沼田」として、整備改修する「庁舎等複合施設整備事業」、路線バス利用者の利便性の向上を図る「乗合バス再編事業」、一般住宅の耐震改修補助に加え避難行動要支援者の生命を守る耐震シェルター設置補助を行う「住宅・建築物耐震改修等事業」、重要な都市基盤である都市計画道路「3・3・1環状線(栄町工区)事業」、重要路線の交通渋滞や道路利用者の安全性の確保と利便性の向上を図る「市道国立病院下原線交差点改良事業」、中心市街地の区画整理事業の進展を図る「中心市街地土地区画整理事業」、高齢者世帯と子育て世帯との世代間交流を促進する「多世代共生住宅整備事業」などに取り組みます。
5つ目の柱である「地域経済(ブランド力と交流による元気創生のまちづくり)」につきましては、地域資源を活かした農林水産業の振興と商工業の振興により雇用の安定を図るとともに、本市の魅力ある資源を活かした観光振興に取り組みます。
主な事業としましては、本市の特産品や優れた商品などの海外販路開拓を目的とした「海外販路促進事業」、事業者に対して育児休業取得促進を支援する「子育てを応援する職場づくり支援事業」、鳥獣被害の軽減を図る「鳥獣対策事業」、産地の生産基盤の強化を図る「強い農業づくり交付金等交付事業」及び「産地パワーアップ事業」、ぬまた起業塾の運営及び創業期における継続的な支援を行う「創業支援事業」、企業誘致を促進するための「企業誘致推進事業」、自然豊かな玉原高原を訪れる観光客の安全と利便性を確保するための木道整備を行う「玉原高原施設整備事業」などに取り組みます。
6つ目の柱である「構想の推進(市民協働のまちづくり)」につきましては、市民と行政が互いに信頼関係を築き、対話とふれあいを大切にすることを基本に、広域行政や人材育成など、行政経営の効率化や高度化を図ります。
主な事業としましては、住民自治意識の向上とコミュニティ活動の振興を図る「住民自治振興事業」、ふるさと納税制度の更なる活用を推進するための「水と緑の大地ふるさとぬまた寄附事業」、幅広い層の市民の皆さんの意見を市政に反映する「市民構想会議運営事業」、市民ニーズの多様化・複雑化に対応し、市民協働による行政運営を
推進する「市民協働推進事業」、伝統的な集落機能をよみがえらせ、多面的機能の確保を図る「多面的機能発揮促進事業」などに取り組みます。
以上、6つの重点施策を柱に市民との連携・協働の下、市民のみなさまが沼田に住み続けたい、住んでよかったと思える幸福度を実感できる、心豊かな郷土づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
むすびに
平成30年度は、第六次総合計画の第2年度であることから、昨年度に引き続き『こころ豊かに暮らし、しあわせを実感できるまち 沼田』を目指して、取り組みを進めてまいります。
今年度は、長年の懸案事項となっていた課題に積極的に取り組み、一定の道筋が見出せたと考えております。
特に、中心市街地の核となる「テラス沼田」の改修工事に着手できたことは大きな進展でありましたが、将来にわたり市民に愛され、市民共有の財産として有効に活用される施設となるよう、引き続き事業の推進に努力してまいります。
また、少子・高齢化社会の進展に伴い、持続可能な行政運営が求められていることから、「沼田市公共施設等総合管理計画」に取り組み「量から質への転換」を図ってまいります。
毎年、施政方針において申し述べさせていただいておりますが、行政の究極の目的は、市民のみなさまが、沼田に住み続けたい、住んでいて良かったと思える、幸福を実感できる、心豊かな郷土づくりにあります。
今後、ますます地方分権が進み独自性が問われる時代となりますので、「我が街の未来は、自ら切り開く」との気概を持って、街づくりに邁進してまいります。
沼田市が持続可能な行政運営を続けるためには、行政、議会、企業、団体など市民が一体となった「オール沼田」で「まちづくり」を進めていかなければならないと考えております。
これからも、市民並びに議員のみなさまとともに力を合わせて、『こころ豊かに暮らし、しあわせを実感できるまち 沼田』の実現に向けて、全力で市政運営に取り組んでまいる所存であります。
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