群馬県立沼田高等学校管理教室棟及び屋内運動場
平成29年6月28日登録
群馬県立沼田高等学校管理教室棟及び屋内運動場
管理教室棟正面
所在地:沼田市西原新町1510
見学:催事開催時のみ見学可
管理教室棟の特徴
東接する屋内運動場と一体の建築として建てられた。構造は鉄筋コンクリート造3階建(一部地下1階・塔屋付)である。規模は、桁行67.2m、梁行10.0mで、道路側の北面を正面とする。建築面積は921平方メートル(1階床面積)。普通教室10教室、特別教室5教室、管理諸室等を設けていた。
塔屋は鐘楼(鐘堂)と呼ばれ、上層に卒業生森村酉三(もりむら・とりぞう。鋳金工芸家・彫刻家。高崎観音山白衣観音の原型制作者)による大鐘と4個の小鐘からなる「五常の鐘」を配置していた。
管理教室棟は、県内最古級の鉄筋コンクリート造りの学校建築である。塔屋部分を中心に左右対称に広がり、外観は装飾を排した簡素で平坦な、比較的現代的な意匠とするが、玄関周りや階段ホールなどにアールデコ風の装飾が見られる。
内部は天井高があり、正面階段の格調高い重量感のあるデザインは、入ってきた者を圧倒する。衛生設備も、当時としては例のない水洗トイレを設けていた。
屋内運動場の特徴
当初の呼称は「講堂」であり、2階を講堂、1階を武道場としたが、現在は1・2階とも屋内運動場として使用している。
梁を鉄骨トラス構造(2階床は水平、小屋組はアーチ状)で、柱を鉄骨鉄筋コンクリート、2階床は木床とする混合構造の2階建である。屋根は、寄棟造金属板張り(当初のアーチ状金属板張りの上に新たに設置)とする。室内の仕上げは、音響を考慮した材料で仕上げていた。規模は桁行24.5m、梁行15.5m。建築面積は380平方メートル(1階床面積)。
建物の特徴
(1)当時の最新式の構造で建てられた建築である。
【管理教室棟】群馬県最古級の鉄筋コンクリート造の学校建築である。
【屋内運動場】混合構造の建築である。(鉄骨造り・鉄骨鉄筋コンクリート造等)
(2)国際様式であるモダニズム建築の外観を呈する。
(3)利根沼田はもとより、群馬県の教育史、及び学校建築史を語る上に欠かせない建物である。
(4)利根沼田のランドマークといえる建物である。
屋内運動場正面
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