市議会とは
市民を代表する機関としての市議会
日本国憲法は、地方自治についての章の中で、地方公共団体に議事機関として議会を設置すると定め、首長及びその議会の議員は、住民が直接これを選挙すると定めています。首長も議会も自治体の代表機関としては対等で、相対的に独自の存在であり、ちょうど車の両輪のように市勢発展のために活動しています。
戦後、地方自治体の自主性、自立性の強化のため、議会の地位の向上と権限の拡大が行われ、議会の自主的活動を保障する制度の確立が図られてきました。
また、間接民主制の議会を構成する議員は、市民からその権限の行使を委任されるものですが、地方分権改革による国の機関委任事務制度の全面廃止により、市議会が名実ともに市民の代表機関として認められることになりました。市が処理する事務に関し、原則として条例制定権と議会の権限が及ぶことは、市議会の政策の発案や審議の機能が強化され、執行機関である市長に対する監視、けん制、批判機能の重要性が増すことになり、市民の代表機関としての性格がより一層明確なものとなりました。
国の政治と地方政治の違い
国の政治と地方自治との基本的なしくみの違いは、国が二院制及び議院内閣制を採用しているのに対し、地方は、議員と首長がともに住民の直接選挙によって選ばれる二元代表制がとられていることです。国では、内閣総理大臣などは国会議員の中から選ばれますが、地方自治体では、議員とは別に選挙された首長(知事や市町村長)が行政を担当します。
沼田市を明るく住みよいまちにするためには、市民一人ひとりが市政に参加して市全体の意思を決め、自分たちの手で実行していくことが理想ですが、多くの市民が一堂に会して話し合うことは困難ですので、市民の中から代表者を選び、その代表者同士が話し合うことが必要になります。この代表が市長であり、市議会議員です。
市議会の役割
市議会の役割は、大きく3つに分けられます。第1は、市民のために行わなければならない公共の仕事内容を的確に把握して、それを執行機関の施策に反映させること。第2は、市民の多くの意思を踏まえて具体的な政策を立案し、提出すること。そして第3は、市税の徴収、予算や事業の執行権、人事権など強大な権限を持っている市長の行政が、公正で効率的、かつ真に市民福祉のためになっているかどうか監視、チェックすることです。
市議会の機能は、単に執行機関の行う事務事業を監視するだけにととまらず、積極的に政策を立案、提言し、これを実行させる役割が期待されています。
議員に求められるもの
市議会議員は、選挙の際に特定の地域、グループの支持で当選したとしても、当選の時点で市全体のことを考える立場に変わるものとされています。よって、議員は、市全体からみて妥当なものであるかどうかを、一段高い視点から捉え、検討し、個々の要望から全体を考える議員になることが求められます。
市議会議員は、本来の機能をどのように発揮し、市民の負託に応えることができるか、その具体的な方策について、熱意をもって研究し、情報を集めて討議し、新たな問題提起を行うことが求められます。
情報公開の重要性
情報化時代、情報技術(IT)革命などという言葉に代表されるように、社会のあらゆる分野において「情報」が大きな価値をもつようになってきています。これは政治の場においても例外ではなく、市政の活動について市民に十分な情報が提供され、市民の理解を得て自主的な参加を促すことは、民主政治の基本的な要件です。
議会は、市民の代表機関として、従来から当然に開かれた場ですが、分権改革に伴い地方自治体のもつ権限が自己決定、自己責任の原則のもと大きくなるにつれ、市民の主体的な政治参加、行政参加のためにも、さらなる情報の提供・公開が重要となりました。
これまでも真の住民自治実現のため、市民に対する議会の公開、議会情報の提供を行う目的で、ホームページの開設や沼田市議会だよりの発刊など、情報の発信に努めてきました。議員は、法制度や政策について積極的に研鑽を積み、地元利益の追求だけでなく全市、全国的、地球市民的な見地から、分権時代にふさわしい、自立した、開かれた議会における文字どおり議論することを目指しています。
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