沼田祇園祭(おぎょん)の由来と沼田まつりの歴史
沼田まつりの歴史
沼田まつりは、江戸時代を起源として永い伝統をもつ須賀神社の祇園祭が源流で、本町と称する上之町、中町、下之町の3か町の氏子が中心となり実施していたと言われています。農家の夏仕事が一段落した時期に開催されることから、町の人々ばかりでなく、近在農家も含めた利根一円の生活暦の一つであり、『蚕すんだら 沼田のまつり つれていくから 辛抱おしよ』と唄われ、つらく厳しい農作業もこの祭りがあるゆえ慰められていたことが計り知られます。
昭和45(1970)年に、「沼田祇園祭」と「沼田まつり商工祭」(物産の紹介や販路の開拓を目的に、沼田市と沼田商工会議所が共催で行っていた行事)が統合され、市民総参加の「沼田まつり」となりました。
現在の沼田まつりは、須賀、榛名両神社みこしの渡御をはじめ、町みこし共演、優美華麗な山車(まんど)行列、千人おどり(流し踊り)、子供みこし行列のほか、大天狗面をみこしに仕立て約300人の女性だけで担ぐ「天狗みこし」等の行事が行われ、毎年8月3日から5日の3日間、20万人以上の人出でにぎわっています。
神社みこし(8月3日、5日)
伝統ある須賀神社・榛名神社みこしの渡御は勇壮で、特に最終日の夜、歩行者天国は、人の波と熱気につつまれ、祭りは最高潮に達します。
須賀神社
須賀神社で山車と共演する須賀神社みこし
慶長17(1612)年に真田信之が町割りをするにあたり、現在地に移築したと言われています。明治元(1868)年に須賀神社と改め、明治16(1883)年に村社となり、明治21(1888)年には北白川宮殿下が参拝、幣帛料を奉納され、さらに昭和3(1928)年に郷社となりました。
祭典は、毎年8月3日・4日・5日、いわゆる祇園祭として大祭を行い、旧暦7月25日に秋祭を行っています。氏子は6カ町。
榛名神社
榛名神社みこし
創祀の年代は明らかではありませんが、享禄2(1529)年に沼田顕泰が沼田城築城を計画したことに伴い、天文元(1532)年に現在の地に移築されたのが草創とされています。
明治6(1873)年に郷社、昭和3(1928)年に縣社となりました。
戦後はこの社格は廃止されましたが、今も沼田の産土神(うぶすながみ)として多くの市民の尊崇を集めています。氏子は12か町。
天狗みこし(8月3日、5日)
天狗みこし
天狗みこしは、昭和47(1972)年に沼田まつりに登場しました。当初は昭和45(1970)年に大天狗奉賛会が交通安全を祈願し迦葉山に奉納した張子の大天狗面をみこしに仕立てていました。
現在参加している2基は、昭和58(1983)年に沼田青年会議所が諸願成就を祈念し迦葉山に奉納した張子の大天狗面と、平成11(1999)年に沼田商工会議所青年部が観光PRを目的に作製し上之町天狗プラザに安置されているFRP(繊維強化プラスチック)製の大天狗面を、それぞれみこしに仕立てたものです。
町みこし(8月3日、4日)
町みこし
多くの町(団体)みこしが参加し、それぞれ威勢よくみこしの渡御が行われます。
特に4日の夜に市役所広場で行われる「町みこし共演」は迫力満点です。
子供みこし(8月3日、4日、5日)
子どもみこし
子供たちに担がれるみこしが市街地を元気よく渡御します。
4日に行われる「子供みこし行列」では、各町の子供みこしが市役所広場に集合します。
まんどう(山車8月3日、4日、5日)
人形を飾り、お囃子をつけて曳行する仕掛けは、実は「まんどう」ではなく、「山車(花車)」、または「屋台」といわれています。関西ではこの種のものを「山」、「だんじり」、「山ぼこ」と称しています。
総体的に祭礼の際、練り歩く飾り車を「ねりもの」という名で表していますが、沼田では古くから「まんどう」という愛称で親しまれています。
本来、「まんどう」は氏神の御霊(みたま)に奉納する意味のもとに作られたものであり、かつて神事先行の祭りの時代は、各町の「まんどう」はみこしの先導を務めて巡行していました。
沼田の「まんどう」は、ある時期に突如従来の「まんどう形式」から「山車形式」に変化したものと考えられます。
現在10か町10台が祭りに華を添えています。
祭囃子の演奏
市役所前に山車が集合
- 東倉内町(ひ組)
- 西倉内町(西組)
- 高橋場町(た組)
- 材木町(さ組)
- 西原新町(は組)
- 上之町(か組)
- 中町(な組)
- 坊新田町(ほ組)
- 下之町(に組)
- 鍛冶町(い組)
千人おどり(3日)
千人おどり
昭和34(1959)年頃より、町内の婦人会や商工業者の婦人が輪おどりとして沼田小学校校庭や沼田公園で「沼田音頭」「沼田天狗ばやし」を発表していたと言われています。
昭和47(1972)年頃より沼田まつりに参加、昭和63(1988)年より「流しおどり」として歩行者天国内で披露しています。
これには、浴衣姿でなくても誰でも自由に参加することができます。
沼田音頭
- 作詞:西沢爽
- 作曲:米山正夫
- 唄:島倉千代子
沼田天狗ばやし
- 作詞:西条八十
- 作曲:古関裕而
- 唄:コロンビア・ローズ、村田英雄
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