旧鈴木家住宅

重要文化財（建造物） 平成16年3月8日指定

所在地：沼田市利根町日影南郷158-1
見学：通常見学可

鈴木家は江戸時代、当地に神官として熊野神社建立の為紀州より来村定住し、代々名主、政治家などを輩出している旧家。そのため当家は検地等で訪れる役人の逗留施設でもあり、屋内には上段の間、床の間、付け書院を設ける等、武家の好んだ書院造の手法を取り入れている。

建物の正確な築造年代は不明であるが、敷地内の稲荷社石宮に「天明五巳歳」（1785）の年号が陰刻されており、建築的手法の面からもこの頃竣工されたものとみられる。

平面形状の特徴は「曲屋・広間形六間取り」で床上部の寸法取りが中京間で、関東地方に多い柱割りではなく畳割の間取りである。ウマヤを土間から張り出して曲屋とする東北地方でよく見受ける形式で、県下でも数少ない茅葺屋根の本格的曲屋である。

平面規模は1階部分で約290平方メートル。